実際のところ、仕事において給与は重要な要素であり、ほとんどの人が年収を上げたいと考えているはずです。
この記事では、年収・給料を上げるための方法を紹介します。
方法は昇進、副業、転職などシンプルですが、注意点や上手な立ち回りもあるので、詳しく解説していきます。
年収を上げる方法として最も一般的でシンプルなのは、社内昇進と昇給です。
厚生労働省の調査によると、役職のない人の平均年収と、役職のある人の平均年収には大きな差があるようです。
しかし、昇進や昇給で年収を上げるには最低でも半年から短くても1年程度かかるため、短期的に年収を上げるのは難しいのが現状です。
また、年功序列の企業では、自分の努力による昇格を期待することは難しいです。
会社や業界自体の給与水準が低いと、昇格しても目指す年収を得られない可能性があります。
目次
会社側と交渉する
会社に交渉して年収を上げるという方法もあります。給与テーブルが決まっていない中小企業やベンチャー企業であれば、上司や経営陣に相談することで年収を上げられる可能性があります。
昇給をお願いする際のポイントは、自分の実績や成果を具体的な数字で示すことです。
ただ単に昇給を求めるだけでは、昇給する理由がなければ交渉になりません。
また、退職というカードを切るという選択肢もあります。
中小企業やベンチャー企業では、退職というカードを切ることもできます。
中小企業やベンチャー企業は人手不足だけでなく、採用コストも高いので、給料を上げてでも辞めさせまいとすることがあります。
ただし、能力が足りないなど失敗する可能性もあるので、実際に引き留められた、給料が上がったという話がある場合のみ、退職カードを使うようにしましょう。
また、気持ちよく引き留められなかった場合は、ただの無職になってしまうので、まずは転職する必要があります。
転職しやすい求人を多く持つリクルートエージェントなどを利用して、転職先を確保してから交渉に臨みましょう。
部署異動や残業時間の増加
年収を上げる方法として、給料の高い部署に異動したり、残業時間を増やしたりすることが挙げられます。
部署ごとに給料や仕事量が違うケースが多いので、部署異動するだけで年収アップが可能です。
「今の部署は自分には合わない」「新しい部署で活躍できる」といった背景があれば、新しい部署での昇進・昇給が期待できますし、仕事量が多い部署であれば残業代も稼げます。
残業規制は厳しくなっていますし、会社の転勤制度にもよるので、誰にでもできる方法ではありませんが、チャンスがあれば検討すべき方法です。
副業をする
副業は一般的な年収アップの方法です。
本業でいきなり5万円も10万円も給料を増やすのは難しいですが、副業なら難しくありません。
仕事終わりや休日の自分の時間は減りますが、確実に年収を増やすことができます。
通常のアルバイトだけでなく、クラウドソーシングの仕事やインターネットを使った個人営業など、現在ではさまざまな副業があります。
空き時間を利用した仕事や在宅ワークも増えており、本業と副業の両立がしやすくなっています。
ただし、副業に関する会社の規定には注意が必要です。
無許可の副業は、懲戒処分を受けたり、本業の収入が減ったりする可能性があります。
自分にとって良い副業とは何か、こちらの記事も参考にしてみてください。
スキルや資格を取得する
スキルや資格を取得することも、年収アップに有効です。
会社の資格手当をもらったり、海外赴任や出張の機会を増やしたりすることで、年収をアップさせることができます。
また、昇進や昇給、転職の際にも有効でしょう。
年収だけでなく、社内やクライアントからの信用を得ることができ、中長期的には有利に働きます。
ただし、スキルや資格の取得に時間がかかるため、手っ取り早く年収を上げるには不向きです。
起業・独立・フリーランスになる
起業やフリーランスとして活動することも、年収アップの方法の一つです。
ただし、成功したときのリターンが大きい反面、それ相応のリスクもあり、会社員よりも収入が不安定になります。
また、成功にはスキルや経験、営業力、人脈などが必要であり、思いつきで始めるのは難しいでしょう。
本格的に起業したい場合、本業と体力・時間的に両立するのは難しいです。
起業やフリーランスとして活動する場合は、まずサイドビジネスとして小さく始め、見込みが立ってから本格的に始めるとよいでしょう。
投資をする
収入を増やす方法として、投資という方法もあります。
最近ではロボアドバイザーなど、半自動で投資を代行してくれるサービスもあり、初心者でも気軽に始められるようになっています。
元本割れのリスクや、すぐに大きな収入につながらないという欠点はありますが、それほど手間をかけずに収入を増やせる可能性は高いです。
たとえ月1万円でも、余裕のある資産を投資に回すことをおすすめします。
ただし、収入によっては、一部を個人投資に回す必要があります。
例えば、日本の平均年収（約443万円）以下の収入であれば、投資した分は自分の成長のために使い、元本を増やしていく方が効率的な投資ができます。
転職する
転職は手っ取り早く、着実に年収を上げることができる方法です。
給料の高い業界や会社に転職することで、効率よく簡単に給料をアップさせることができる方法です。
給与水準は業界や企業規模によって異なるので、同じ仕事をしていても、転職するだけで年収を上げることができます。
経理や人事などの管理業務だけでなく、営業や企画など、他業種でもそのまま活かすことができる仕事もあります。
また、マネジメント経験や問題発見・解決能力は、どの企業でも活かせるスキル・経験です。
職種以外の経験を活かして、より高収入の企業へ転職することも可能です。
ビズリーチなどで、どのような仕事を目指せるか確認してみましょう。
転職理由で最も多いのは「収入・給料を上げたいから転職する」です。
転職理由の1位は「給料が安い」でした。
一方、お金を伴わない転職も少なくありませんが、日本人は遠慮がちで、直接「もっとお金が欲しい」とは言いません。
しかし、年収を上げたいのであれば、もっと給与について話すべきでしょう。
転職の際に年収交渉をしたり、中小企業やベンチャー企業であれば上層部に積極的に話をすることで、交渉しない人よりも年収を上げることができます。
また、交渉するのであれば、提示する根拠が必要ですので、根拠を作るために業務に精を出すようにしましょう。
給与についてもっと考え、行動し、転職時の年収交渉も積極的に行うことで、年収アップの可能性が高まります。
年収をアップさせることができる人の特徴
年収を上げるための努力をしている
年収が上がる人の特徴として、「努力をしている」ということが挙げられます。
仕事に関する自己研鑽を怠らない、家でも仕事の勉強をするなど、努力をしている人は年収が上がりやすいと言えます。
コツコツとよく働く
真面目によく働くことも、年収が高い人の特徴です。
早く出勤し、自主的に仕事をし、目標を上回る仕事をこなしている人は年収が上がりやすいと言えます。
会社への貢献が評価されて給料が上がるだけでなく、勤勉さや主体性、人より先に行動するなどの行動も他社から評価されます。
普遍的に使える基本的な能力として評価されるため、一生懸命働くことは転職の際にも有利に働きます。
コミュニケーション能力
コミュニケーション能力が高い人は、年収が上がりやすいと言われています。
きちんと報告・連絡ができる人は、仕事もうまくいきますし、周りからの信頼も得られます。
飲み会や他部署とのコミュニケーションも積極的に行うことで、自分を気に入ってくれた上司に昇進してもらったり、年収の高い部署にスムーズに異動したりすることも可能です。
年収が低い人に共通する3つの理由
年収（給料）が低い業界で働いている
アニメーターなどのクリエイティブ業界や介護士、飲食業など、基本給が低い業界で働いている場合、年収が上がる事を望むのは難しいです。
その業界で年収を上げようと思ったら、業界トップに有名になるか、経営者として自分で会社を立ち上げるしかありません。
年収が低い会社に勤めている
ベンチャー企業など、年収が低い会社に勤めていることも年収が低い原因の一つです。
また、メーカーなど年功序列で給料が上がる会社では、20代などの若手の給料が低いことが多いです。
給料が低い会社は構造的に高い給料を出せないことが多く、給料が低い会社は将来的に高い給料を出す可能性が低いです。
付加価値の低い業種や労働集約的な仕事になりがちなため、仕事もハードなのに年収が低いということも珍しくありません。
年収が低い会社に勤めている人は、年功序列で将来的に高給が期待できる場合や、独立やキャリアアップにつながる経験を積める場合を除き、転職して年収を上げるべきでしょう。
キャリアアップで遅れをとっている
年収が低いもう一つの理由は、キャリアアップで同世代に遅れをとっていることです。
遅れをとっている場合、会社との相性が悪いか、自身が仕事をできない可能性が高いです。
すでにキャリアアップが遅れている場合は、転勤や転職など積極的に行動し、自分らしいキャリアを追求することが必要です。
他の部署や他の会社に移ってから、恐ろしく活躍することは確かに可能です。
転職でどれくらいの年収が見込めるかを知るには、転職エージェントの年収査定などを使ってみましょう。
転職エージェントでは、自分がどの仕事に向いているか、どの業界に行くべきかなどのアドバイスを無料で受けられるので、登録しておいて損はないでしょう。
年収アップしやすく、転職に有利な資格
中小企業診断士
日商簿記2級以上
ファイナンシャルプランナー
宅地建物取引士
行政書士
税理士
公認会計士
現在の仕事に関連する資格や、語学力などのスキル、ポータブルスキルと呼ばれる汎用性のある能力を持っていれば、年収アップが期待しやすいです。
税理士や公認会計士は取得の難易度が高いですが、高い確率で年収アップが見込めます。
また、資格やスキルではないのですが、公務員を目指すという選択肢もあります。
国家公務員、地方公務員ともに平均年収は600万円を超えており、平均年収程度からの収入アップを目指すことができます。
転職で年収をアップさせるコツ
自分の市場価値を理解する
年収アップのための転職をするためには、まず自分の市場価値を把握することが大切です。
自分の市場価値を知ることで、効率的な転職活動や適切な給与交渉が可能になります。
自分の市場価値を知るには、転職エージェントから受けるスカウトや、年収診断ツールを利用するとよいでしょう。
自分が転職市場でどれくらい評価されているのかを知ることで、より効率的な転職活動を行うことができます。
自分のキャリアを活かせる業界・企業への就職を目指す
転職で年収アップに成功した求職者の中で最も多かったのは、異業種・異職種への転職でした。
営業職から異業種への転職や、同業他社の企画職への転職など、転職はこれまで築いたキャリアを活かせるため、年収アップの可能性が高いです。
年収アップを最大の目的とするなら、職種を変えないで業界を変える、同業界で職種を変えるなど、今までのキャリアを活かした転職をするのがよいでしょう。
コンサルティングなど年収アップの業界への転職
年収アップのポイントは、コンサルティングやITなど、より給与水準の高い業界への転職です。
給与は個人の能力や努力というよりも、会社がどれだけ成長しているか、高収益な業界かどうかが重要な要素です。
人事や経理など似たような仕事でも、業界や会社が変われば給与も変わるので、転職するだけで年収がアップすることもあるのです。
成長産業では、コンサルティングやITなどが未経験者を積極的に採用しているのでおすすめです。
さらに、年収が高い業界は稼げる仕組みが整っているので、年収だけでなくワークライフバランスの向上も期待できます。
業界に強い転職エージェントに相談してみてください。
年収が高い業種
年収が高い業種は、インフラ関連業、金融業、コンサルティングなどの専門サービス業です。
これらの業種は、全産業平均より100万円～200万円高い平均年収を誇っています。
一方、宿泊・飲食業やサービス・娯楽業は平均年収が低く、大卒の初任給の水準にとどまっています。
各業界の賃金水準が高いため、業種にこだわりがなければ、年収の低い業種から他業界へ転職するのが良いでしょう。
大企業や一流企業に転職する
会社の規模によって給与水準は異なりますが、大手企業や上位企業に転職することができれば、安定した年収アップが見込めます。
給料が安い業界でも、会社の規模が大きければそれなりの年収が期待できますので、同業界の大企業への転職も視野に入れておくとよいでしょう。
ある程度の規模の業界であれば、あなたの経験を活かせるポジションは必ずあるはずです。
人手不足が問題視されている現在、下位の企業から上位の企業への転職は良い機会です。
また、企業規模によって年収に差があり、大企業と中小企業では150万円以上の開きがあります。
求人の閲覧や市場価値の確認だけでも使ってみてはいかがでしょうか。
転職エージェントを利用する
転職エージェントを利用することで、年収アップの可能性を高めることができます。
候補者の年収が高ければ高いほど、エージェントの報酬も高くなるため、エージェントが積極的に交渉してくれるのです。
年収の高い企業への転職サポートだけでなく、個人では難しい年収交渉も代行してくれるので、年収アップのために転職エージェントを利用すると良いでしょう。
